House BEC
北海道八雲町に建つ、50代の夫婦とその母親が暮らすための住まいです。既存の住宅に住まいながら工事を行えるよう、道路側に建つ既存住宅の敷地奥側に建築する計画としました。
現在、オーナー家族は各々が別の地域に暮らしており、今回の住宅建築によって共に住まい始めることとなります。このようなプログラムの中、標準的(ベーシック)で可変性(フレキシビリティー)に優れる計画によって、計画現在不確定でありこれから徐々に形成・変化するであろう3人でのライフスタイルに柔軟に対応しようと考えました。
計画は二間四方(約3.6m×3.6m)を基本とした非常に標準的なモジュール(単位寸法)を採用し、南側に主要な採光を獲る為の開口部と吹き抜け及び階段を設けました。また、吹き抜け部1階は土間として玄関スペースを主要空間として内部へ取り込むこととして、小規模ながら開放的な空間構成となるよう配慮しました。土間は同時に、昼間の日射及びストーブ使用時の蓄熱体として機能し、室内の温熱環境の安定に寄与しています。
ベーシック(標準的)でエコロジーであることを意識したこの住宅は、VOC対策を意識した材料選定及び主要暖房としてのペレットストーブの採用などによって、より人・環境にとってクリーンなものとして実現できました。今後もスタンダードデザインとして、取り組み続けたいテーマだと考えています。
Data
名称:HOUSE-BEC
所在地:北海道二海郡八雲町
構造規模:木造2階建 35坪
設計監理 中舘誠治(NDS)
施工 増川建設/江差町
設計補助 櫻井百子(aterier momo)
監理補助 田村美紀(NDS)
計画:2006.08-
設計:2007.05-
施工:2007.09-11